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#物件情報 記事まとめ

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YUILABOでご紹介した「古民家物件情報」をまとめています。
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歴史・伝統を胸に、夢をふくらませながら。ギャラリー&カフェ 壱の蔵

歴史・伝統を胸に、夢をふくらませながら。ギャラリー&カフェ 壱の蔵

明治初期に建造されたという、見世蔵を改装して作られたギャラリー喫茶・ギャラリー&カフェ 壱の蔵。その名の通り、本場の結城紬や芸術家の作品を展示するためのギャラリーとカフェを併設した、結城自慢のお店でした。

そんな『ギャラリー&カフェ 壱の蔵』が、このたび店舗として利活用してくれる方を募集しているとのこと。伝統を感じさせるこちらの物件、中へ進んでみましょう。

店内に広がるのは、ゆったりとした時間

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「なにもない」があるということ。特別なものがないからこそ、きっと豊かに暮らせるおうち。

「なにもない」があるということ。特別なものがないからこそ、きっと豊かに暮らせるおうち。

「なにもない」とは、きっと、幸せなことなのかもしれません。

私たちが暮らす現代社会は、どこか「あること」が当たり前になってしまっているような気がします。欲しい情報を手に入れるなら、スマートフォンやパソコンを使えばすぐにアクセスすることができる。

電車に乗ればどんな街に行くことだってできるし、今や「スマート家電」などといった文明の利器も暮らしを助け、自動でエアコンが起動したり、電気が点いたり。

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30年以上も手つかずとは思えないほどの、美しさを誇るおうち。人の息が感じられる、「生きる家」です。

30年以上も手つかずとは思えないほどの、美しさを誇るおうち。人の息が感じられる、「生きる家」です。

家とは、生き物なのだと感じます。

合計8つものお部屋が用意された、まさしく「豪邸」といった表現がふさわしいおうち。それでも、どこか仰々しかったり、いやらしかったり、絢爛なイメージはなぜか一切感じられなくて。外見はあくまで普通。ただ驚くことに、中へ入ってみると、そんな言葉は道断されてしまうのです。30年以上もの間、空き家として誰も住んでいなかったおうち。それでもなお、その息は確かに続いていたのでし

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まるで「迷路」か「要塞」。このおうち、正直ものすごいです。

まるで「迷路」か「要塞」。このおうち、正直ものすごいです。

これまでいくつもの文章を書いてきた筆者ですが、このおうちを表すための言葉は「迷路」か「要塞」しか出てきませんでした。タイトルにもある通り、本当、このおうちは正直ものすごいです。

入り口には、「元ギフトショップ」さながらの大きなショーケースが鎮座。ざっと見積もって2メートル以上はあろうかというほどのサイズに、思わず圧倒されてしまいます。広い土間コンクリートの空間に、以前はお店のスペースがあったのだ

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キーワードは「元お肉屋さん」。お店としても住処としても、バッチリ両立できそうです。

キーワードは「元お肉屋さん」。お店としても住処としても、バッチリ両立できそうです。

“利活用” の楽しさは、きっと、“意外性” にあるのだと思うんです。

「元〜〜」って、ワクワクします。そりゃもう、存分にワクワクしてしまう。「元・王様の住居」だなんていう言葉を聞いた暁には、その想像は遥かどこまでも広がっていくことでしょう。

こちらの空き家は、「元・王様の住居」とまではもちろん行きません(そもそも日本に王様はいない……)が、すこぶるワクワクさせてくれるもの。なにやら、「元お肉屋

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ふくらかな光が差し込む、元和菓子屋さんのおうち。夢がふくらみます。

ふくらかな光が差し込む、元和菓子屋さんのおうち。夢がふくらみます。

あたたかくて、あかるくて。「良い物件」をそれたらしめる要素は、きっと数多くあるのでしょうが、「あたたかさ」もそのうちのひとつなんだろうなぁと感じます。

今回お邪魔した、元和菓子屋さんのおうちは、まさにその趣が香るものでした。

外観は、まさに「シック」の表現がぴったりな風情のあるムード。静的で、どこかおしとやかな感じすら漂わせています。

綺麗に並ぶ瓦屋根からは、時代性をひしひしと感じさせられま

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元本屋さんのおうち。きっと、また新たな物語が紡がれていくのでしょう。

元本屋さんのおうち。きっと、また新たな物語が紡がれていくのでしょう。

元、本屋さん。結城市内にいくつかの支店を構える、大きめの書店だったという物件を紹介します。このおうち、一見するだけでは伝わらない、素敵な思い出・物語がぎゅっと詰まったお宅でした。

レトロな趣が薫る外観。本を求めてワクワクしながら入店する、何人ものお客さんを想像します。きっとすっごく楽しみだったんだろうなぁ。これほど大きな入り口、他にあまり見たことがありません。

エントランスを入れば、インダスト

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なんの変哲もない履物店。奥にひっそり隠されているのは、まさかの「蔵(くら)」なのです。

なんの変哲もない履物店。奥にひっそり隠されているのは、まさかの「蔵(くら)」なのです。

 正直、びっくりしました。

 「新しい時代のはきもの 落合履物店」と書かれた外観からは、まるで想像できない世界が広がる屋内。例えるならば、それは川端康成が手がけた小説『雪国』の一説 “国境の長いトンネルを抜けると、そこは雪国だった” という言葉を思い出してしまうような。

 きっと、読者のみなさんも、その不思議な魅力に取り憑かれてしまうはず。ぜひ一緒にお楽しみください。

 シャッターを開けると

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「特別なもの」がないからこそ、等身大な「家族の暮らし」が見えてくる。やさしくあったかい和の平屋。

「特別なもの」がないからこそ、等身大な「家族の暮らし」が見えてくる。やさしくあったかい和の平屋。

 働き方も、暮らし方も、日々さまざまな新しい形が出てきます。

 テレワークにオンラインミーティング、アドレスホッパーにデュアルライフ………。

 もちろん、新しいものがすべて悪いとは言えません。新たな選択肢がうまれることで、きっと社会はより便利になっていくはず。ただ、このおうちに出会った際には、どれほど先進な概念をも超えるような「ふつうの家族の暮らし」が見えてきたんです。それがとっても美しくて、

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光と影が織りなす、あたたかな空間美。
“陰影礼賛” の文化に触れられる、お寺の横のおうち。

光と影が織りなす、あたたかな空間美。 “陰影礼賛” の文化に触れられる、お寺の横のおうち。

「陰影礼賛」という言葉を知っていますか?

 これは、まだ電灯がなかった頃の日本の美を表す言葉。家の隅々を可能な限り明るくする西洋の文化に対して、あえて「陰影」のコントラストを認め、その中で映えるものに「美しさ」を見つけたという日本特有の文化です。

 玄関のドアを開くと、光がさらりと射す明るげな空間が。大家さんのお母さまの代から四世代にわたって暮らしてきたというこのおうちには、ずっと大切に丁寧に

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